最近、とある会社のプレスリリース作成やリライトをしていますが、新技術について伺う度にワクワクすると同時に、マーケティング手法やライターをしてきた経験が活かせています。

ただ、セールスライティングまた逆に普通の記事とは違う視点で書かなければいけない点があるので、今日はプレスリリースの書き方と、プレスリリースを書くにあたり、いかにマーケティング目線が大切であるかご紹介します。

プレスリリースの役割

プレスリリースはマーケティングの一環です。

マーケティングというと『ただのプレスリリースだよ?』とか「広告を作る訳ではない。」と思う方もいらっしゃると思いますが、アメリカ合衆国の経営学者で、マーケティング界の重鎮であるフィリップ・コトラーは

マーケティングとは、製品と価値を生み出して他者と交換することによって、個人や団体が必要なものや欲しいものを手に入れるために利用する社会上・経営上のプロセスである

と定義しています。

これをプレスリリースに当てはめて、製品と価値を生み出して他者と交換することとは、すなわち開発した技術や、今度売り出すサービスのことであると考えてください。

それが社会や人、企業などの読み手達にとってどのようなメリットをもたらせるかを明確にすることで、会社や個人が欲しいもの=記事を媒体に掲載してもらい、さらに多くの人に知ってもらう。その先に技術のやサービスの導入などに繋がるプロセスの一環であることがお分かり頂けるのではないでしょうか。

記者やライターに取り上げてもらうプレスリリースを書くには

それでは実際に記者やライターに取り上げてもらうプレスリリースはどのようなものであるか考えてみましょう。記者やライターの目線はライターをしていた私の個人的な見解ですが「読み手が欲している情報か?」「独自や新規などの話題性はあるか?」「記事として展開しやすいか」というのが大きな柱になっていると思います。

記者やライターの仕事というのは、毎日何十本ものプレスリリースを見たり、記事のネタを探して構成案を作り記事を書いています。

その際

  • 内容を理解しづらく読むのに時間がかかる
  • 何を言いたいのかわからない
  • 大幅に記事の構成や文章を直さないと記事化できない。

場合は、例えば読みやすく記事化しやすい記事10本を読んで記事にするのと、記事化しづらい記事10本を読んで記事にするのとでは作業時間や労力が大幅に変わってきます。

その為、読みやすく一度読んだだけで内容が理解できる、読んでいく内にこれはどう言う意味かな?と他の箇所を見に行かなくて済む、わざわざその会社のホームページを見なくてえ済むようになっている記事が選ばれやすくなってきます。なぜならその方が記者としては書きやすいのです。もちろん話題性がそれを上回れば時間をかけても読みます。その方が読者にとってニーズが高いと判断するからです。

表記ルールはある程度決めておくのがオススメです

また、メディアはだいたいにおいて表記ルールがあり、紙でもWebでもだいたい共通しています。「記者ハンドブック 第13版 新聞用字用語集」などの書籍で、そもそもWeb媒体の黎明期には編集部は雑誌編集者から転向した人が多かったため、そのルールがWebメディアにも適用されています。

そのため表記ルールから外れた表現ばかりだと記者は記事を書きながらコピペして表記を直して……を繰り返さないといけなくなります。例えば「〇〇という」という表現が表記ルール的には正しいのに、プレスリリースでは「〇〇と言う」と書いてあったり、エディタたアプリで一括置換でできる類のものであれば、さほど手間はかかりませんが、そうでないなら記者としては手間がかかって困るのです。最初からコピペしてそのまま記事化できる方が書き手としては楽なので、そうしたリリースが選ばれやすくなることは想像に難しくないと思います。

以上が、大まかなプレスリリースの基本というか心構えになります。今後プレスリリースの構造や、大事なポイントなどを発信していきます。